2015年後半の報道まとめ

高江イイトコ

2016年01月04日 22:56

2015年1月には完成したN4の二つのヘリパッドもといオスプレイパッドの先行提供が勝手に日米で決められ、2月に閣議決定されてしまいました。座り込みのポイントがN1テントに移動して、改めて訓練の様子を意識して見るようになりました。攻撃型ヘリとオスプレイが連携するような訓練をしたり、オスプレイが3機で訓練したり、米軍車両が高江の農道で乱暴な運転をしたり・・・。訓練場がある限り「負担軽減」など絵に描いた餅なのでありますよ。しばらくサボってましたが、2015年の後半の報道から、高江関連の重要なニュースをまとめておきたいと思います。

10月、県議会陳情のこと
●「ヘリパッド中止高江住民が陳情/県議会へ」『沖縄タイムス』2015年10月2日(金)2面。
10月、環境審査会。排気熱で枯れてる!?
●「高江着陸帯/周辺植物の枝枯れる/オスプレイ排気熱影響か/県環境審で懸念噴出」『琉球新報』2015年10月27日(火)31面。
 
「県の環境影響評価審査会と環境政策課が9月に実施した現地調査で確認した。26日に宜野湾市で開かれた審査会で報告され、ヘリパッド提供後の環境への影響についても懸念が噴出した」。「高江の住民の意見陳述もあった。高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会の北上田毅さんが、旧林道を整備する工事用道路について『完成後に米軍が進入路として使うのであれば、赤土流出防止策を講じるべきだ。米軍が直轄工事で大規模に拡幅すれば、(環境保全策を)チェックできない』と訴えた」。

●「高江着陸帯懸念相次ぐ/県環境影響審査会オスプレイ影響か」『沖縄タイムス』2015年10月27日(火)27面。
こちらはタイムスさんの報道です。現地の地図なども付いていました。

11月、農道を米軍車両が我が物顔で・・・。
●「畑の植栽踏み倒す/北部訓練場付近 米軍車、同経路で3回」『琉球新報』2015年11月21日。
 
「19日に米軍北部訓練場のH地区ゲート付近の農道で、米軍の大型トラックとのすれ違いで住民の車が側溝に脱輪した件に関連し、6月17日と11月16日にも同型の米軍トラックが同農道を左折する際、畑に乗り上げ、赤土流出防止の植栽を踏み倒していたことが20日、判った」。


12月、オスプレイが3機同時訓練、そして県知事、ついに県議会で
●「3機が同時訓練/オスプレイ高江の新着陸帯付近」『琉球新報』2015年12月8日31面。
●「高江に移設 知事否定的/ヘリパッド総合的判断を強調」『沖縄タイムス』2015年12月8日(火)1面。
タイムスの一面トップを飾った記事です。N4のふたつのヘリパッドの写真が付いています。2015年7月2日付けの写真なので、提供後の様子ということになりますかな。
 
「米軍北部訓練場の過半を返還する条件となっている東村高江へのヘリパッド移設について、翁長雄志知事は7日の県議会一般質問で、『今の状況では「判りました」とは言えない』と述べ、現時点で容認できないとの姿勢を示した。知事就任後、賛否への明言を避けていたが初めて否定的な見解を述べた。具志孝助氏(自民)への答弁」。

●「高江着陸帯容認せず/県議会一般質問 知事、初の見解」『琉球新報』2015年12月8日2面。
 
「ヘリパッド建設について翁長知事は『私たちがあれだけオスプレイ配備撤回を申し込んでもこういう形で来るわけだから、信頼関係も総合的に勘案する必要がある』と述べた。その上で『観光立県として本島で一番魅力的なのは北部だ。向こうに縦横無尽にオスプレイが飛び交ったり、今の信頼関係で新たな飛行物体(別の米軍機)が来たりする可能性を考えると、県全体の立場、(オスプレイが拠点を置く)宜野湾、名護の市民の気持ちを全て考えなくてはならない』と述べた」。

このお隣の記事には、自民党の国会議員(山本一太、小野寺五典ら)が7日、北部訓練場を視察した上、非公開で国頭・東の両村長と面談したとの記事もありました。
●「(社説)着陸帯容認せず/命と自然守る当然の結論だ」『琉球新報』2015年12月9日(水)2面。

横田基地に配備の米空軍オスプレイが、あちこちで訓練するという関連
●「横田配備空軍オスプレイ/沖縄で訓練通告」『琉球新報』2015年10月15日(木)1面。
●「(解説)CV22沖縄訓練/特殊部隊の駐留要因/飛来常態化、負担増へ」同2面。
 
「行動を共にする特殊作戦部隊が主に駐留しているのは、アジア太平洋地域では読谷村のトリイ通信施設とグアムだけで、沖縄飛来は常態化するとみられる」。
 「国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場ではすでに米海兵隊のMV22オスプレイが離着陸訓練をくり返している。国頭村の宮城久和村長は『新たな機種が訓練をすることは好ましくない。これ以上、訓練を増やしてほしくない』と懸念を示し、機体数や訓練時期などを確認する考え。東村の伊集盛久村長は『内容を見てみないとコメントできない』と述べた」。

●「なぜ沖縄に固執/オスプレイ反対県民大会関係者/一方的通知に怒り」「防衛局詳細説明せず/北部市町村担当者ら困惑」同35面。
 
「東村では急な訪問のため担当課長は会議中で、説明を聞けなかった」。
 「東村高江の仲嶺久美子区長は『事故などが心配だ。これ以上騒音を増やしてほしくない』と話した」。


●「オスプレイ弾薬訓練/17年横田配備機県内基地使用/低空・夜間飛行も想定」『沖縄タイムス』2015年10月15日(木)1面。
 
「フロリダ州の空軍特殊作戦司令部が作成した15年2月24日付の環境レビューに記載されている」。
 「環境レビューは130ページで、特殊作戦任務の概要、横田に配備された場合の環境への影響などが載っている。沖縄に関する記述は少ない。訓練区域の中で、『既存の沖縄の訓練場』などと触れている。弾薬の使用の中にも『沖縄の訓練場』とある。具体的な施設名や訓練の内容、頻度などはレビューには示されていない」。

●「CV22高い事故率/空軍機海兵隊の3倍」同2面。同34面でも取り上げています。そして翌日の社説でも。
●「(社説)負担軽減はまやかしだ/空軍オスプレイ訓練」『沖縄タイムス』2015年10月16日(金)5面。

伊江島で駐機場の計画が発覚
●「伊江島オスプレイ駐機場/横田のCV22訓練へ/来春にも着工見込み」『沖縄タイムス』2015年10月31日1面。同日、2面、26面でも解説や反響コメントが報道されています。
 
「本紙が入手した図面は『海軍の基準に従ってCV22オスプレイとF35を収容出来る駐機場』と明記」。「F35は最新鋭ステルス戦闘機で、岩国基地に早ければ来年にも配備される見通し。伊江島でも訓練する戦闘攻撃機AV8Bハリアーの後継で、騒音が大きく米国でも基地周辺住民が反発している」。


低周波の問題、他人事ではありません
琉球大学の渡嘉敷先生の調査、名護の高専で低周波の問題が具体的に明らかになりました。

島ぐるみ会議
●「島ぐるみ会議国頭村で結成/本島全市町村そろう」『沖縄タイムス』2015年12月17日(木)30面。
国頭村で島ぐるみ会議が結成されたという記事ですが、活動方針の一番め「辺野古新基地建設、高江ヘリパッド建設反対の抗議行動への参加」が決議されていました。わぁー。
●11月の島ぐるみ訪米団の成果に高江のことが。島ぐるみ会議の訪米のことはあちこちで報道されていました。その成果のなかで高江に関することとして、合意してないプロジェクトのサイトに解説されています。APALA(アジア太平洋系アメリカ人労働者連盟)の決議文には、辺野古と並んでちゃんと「高江にも反対」となっていました。わぁー。

こんなこともありました
●「高江で抗議の車2台損壊 N4ゲート前、活動妨害か」『琉球新報』2015年11月3日。
高江ヘリパッド通行妨害訴訟に関わった横田達弁護士は「言いたいことがあるなら言論でするべきだ。直接の実力行使で意見を抑圧するような行為は本当に許せない」と話した。


締めくくりはこれ(^-^)
●「反ヘリパッド明確に/高江住民 安次嶺現達さん」『沖縄タイムス』2015年12月10日(木)30面。
2015年を回顧するいろいろな人の「ひと言」特集記事の一コマに加えていただきました。
 辺野古の基地建設で、知事は日本政府という大きな権力にさまざまな手段で向かっている。県民として勇気付けられる。
 高江では、集落を取り囲むようにヘリ着陸帯建設が計画され、うち二つはすでに訓練に使われている。7日もオスプレイ3機が自宅上空を低空飛行した。飛行音が内蔵に響き気分が悪くなった。これ以上ヘリパッドができれば、ここで生活していけるだろうか。知事は最近、県議会でヘリパッド移設について否定的な姿勢を示したが、はっきり反対だと言ってほしい。高江のことも、思いの中に入れてほしい。

ひと言寄せた手書きメッセージは「あの手この手」です!
あの手この手で知恵を絞って、あの手とこの手をつないで、今年もみんなで頑張りましょう。

関連記事