オスプレイパッド建設中の森が世界自然遺産暫定リストへ
本日、県内2紙が大きく報道しています。
琉球新報
「奄美・琉球」世界自然遺産へ 暫定リスト記載
沖縄タイムス
「奄美・琉球」世界遺産暫定リスト掲載
「本島北部のやんばる地域が推薦の前提となる国立公園化の候補地となった場合、米軍北部訓練場は国立公園の対象外となる。環境省は北部全体として価値があるとした上で、同訓練場は返還されない限り国立公園化は難しいとの見解を示した。」
やんばるの森は課題山積 保護と活用議論へ
「世界自然遺産登録を主に担当する環境省は、北部訓練場部分をひとまず切り離して、遺産登録を目指す考えだ。」
一先ず切り離される北部訓練場内に住む希少生物は、急いで引越しをしなければいけません。
世界自然遺産登録への準備と、その候補地に現在建設中のオスプレイパッドが並べて議論される事は何故かほとんど有りませんが、今日の琉球新報には世界自然遺産関係の記事に囲まれて、高江から県への要請行動が取り上げられています。
既に高江では取り返しの付かない破壊が始まっています。
今日も土砂崩れのすぐ隣で、多数の作業員がオスプレイパッド完成に向けて危険な作業を続けています。
県には一刻も早い対処をお願いしてきました。
以下、要請文です。
2013年1月31日
沖縄県知事 仲井真 弘多殿
ヘリパッドいらない住民の会
高江オスプレイパッド建設の即時中止と工事現場立ち入り調査を求める要請
今年1月26日付の琉球新報、翌27日付の沖縄タイムスの新聞報道から、N4地区内にて現在建設中のオスプレイパッドに隣接する法面が崩落している事が明らかになりました。
この崩落は1月8日ごろ既に発生していたにも関わらず、沖縄防衛局がメディアからの質問に対して回答したのは2週間以上経過した同月25日と極めて遅く、土砂流出という重大な事実を隠蔽してでもオスプレイパッドを完成させようという沖縄防衛局の強引な姿勢が覗えます。
更に沖縄防衛局は、崩落の発生日時・規模及び流出した土砂の量・原因・斜面復旧のめど等、問題の核心については一切回答しないまま「工事に影響があるものではない」として現在も強引に工事を進めています。
場所の選定や工法等、根本的原因が多数考えられるにも関わらず、それを明らかにしないまま工事を継続し、完成後は巨大なオスプレイが繰り返し離発着するような事になれば、更なる崩落や事故につながる危険は避けられません。
今回の崩落は、その規模の大小に関わらず、正式なアセスメントもなされないまま様々な稀少種が存在するやんばるの森で起こったこと自体が大問題あり、崩落斜面下方に位置する福地ダムが赤土に汚染されれば、沖縄本島広域に直接影響が及びます。これは私達がかねてから警鐘を鳴らし続けてきた、オスプレイパッド建設による沖縄の自然と暮らしの破壊が現実化したことに他ならず、極めて残念でなりません。
この深刻な事態を受け止め、直ちに以下の事項について実現してくださるよう沖縄県に対し要請いたします。
記
1. 現在行われているオスプレイパッド建設工事の即時中止命令
2. 議員・メディア・地元住民代表同行での現場の立ち入り調査と崩落の原因究明
3. 流出した土砂の除去と自然の回復措置
4. 高江区周辺地域におけるオスプレイパッド建設計画の見直しを日米両政府に対し求めること
以上
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