通行妨害禁止仮処分決定に対する声明

高江イイトコ

2009年12月12日 21:36

通行妨害禁止仮処分決定に対する声明

 高江ヘリパッド建設に関し、国(沖縄防衛局)が、高江住民ら14名を相手方として通行妨害禁止の仮処分を求めていた裁判で、2009年12月11日、那覇地方裁判所は、申立の大部分を却下する一方で、住民2名について、妨害の禁止を命じる決定を下した。

 同決定は、国の主張の大部分を排斥したものであるが、特に、国が、住民らは集団的・組織的に行動しているとして、個々人の行為を十分に特定することなくした申立を却下した点は重要であり、いかに国の申立が不当かつ杜撰なものであったかを表している。

他方で、住民らのうち2名については過去に妨害行為を行ったとして、妨害禁止を命じた点については、前提事実に重大な誤認がある。また、政府対市民の圧倒的な力関係の違いのもとで市民運動を続ける一般市民に対し、政府が将来同様の手法を用いて弾圧をするような事態を招きかねず、一般市民の表現の自由を蔑ろにし、三権分立の根幹をも揺るがす極めて不当な決定である。

 本件のように、市民運動や一般市民を狙い撃ちにした政府の弾圧行為が、司法手続を利用して行われたことはまったく異例である。旧政権時代の不当な申立を、マニフェストに米軍再編や在日米軍基地のあり方について見直しの方向を掲げた民主党政権の下でも維持してきた政府に、強く抗議する。

 住民の会は、今後も正当な表現活動として、高江ヘリパッド建設に対し、抗議を続けていくものである。
      2009年12月12日
ヘリパッドいらない住民の会
ヘリパッドいらない弁護団

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