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Voice of TAKAE(2018年6月改訂版/) 高江で起こっていることを知るためのガイドパンフレット
Voice of Takae (English ver.)(886KB):Voice of Takae英語版 ( on Jan. 16, 2014)
「やんばるの森にヘリパッドはいらない」(WWFジャパン共同発行)
No Military Helipads in Yanbaru Forest(WWFジャパン共同発行英語版)
高江プラカード印刷用デザイン集(印刷して使ってね)
高江カラーパンフ(日本語)
TAKAE color flyer(English)

2011年03月02日

3/1東京新聞に高江の記事が大きく扱われました

昨日3月1日の東京新聞の記事です。紙面2面に渡って大きく取り上げてくださってます。
記事に大きく勇気づけられました。東京新聞さんありがとうございます。

3/1東京新聞に高江の記事が大きく扱われました

3/1東京新聞に高江の記事が大きく扱われました

以下、全文です。
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沖縄・やんばるの森で米軍ヘリパッドの移設強行

 近い集落 事故の危機 沖縄本島北部にある米海兵隊の北部訓練場で、ヘリコプターの離着陸帯(ヘリパッド)の移設工事をめぐり、緊迫した状況が続いている。工事は4年前に着工した後、地元の反対でほとんど進まなかった。ところが昨年末になって国が工事を突然本格的に再開し、反対住民と対立が激化しているという。何が起きているのか、現場を訪ねた。 (出田阿生)

 那覇市内から車で走ること三時間。人けのない山奥に、突如として色鮮やかな横断幕が見えてきた。「ヘリパッドはいりません」という文字が躍る。沖縄県東村の高江地区。県道沿いに、移設計画に反対する住民や支援者がテント小屋を建て、工事の強行を阻止するために見張っている。

 一足早く新緑の季節を迎え、イタジイ(スダジイ)の鮮やかな黄色が山を染める。巨大なシダが生い茂る亜熱帯性常緑広葉樹林の森に、アカヒゲの美しい鳴き声が響く。

 しかし、工事現場周辺の県道だけ、人口約百六十人の小さな集落とは思えない光景が広がる。

 計画では、集落に近接する北部訓練場内の六カ所に、ヘリパッドを建設する。昨年十二月下旬、沖縄防衛局は工事予定地入り口をフェンスで閉鎖。夜明け前から、約百人の作業員が砂利や重機の運搬を開始した。その後も連日のように工事を進め、現場に入ろうとする作業員と反対住民らが何度も小競り合いになり、救急車まで出動した。

 二十八日も早朝から座り込みに参加した地元の位牌(いはい)製造職人、伊佐真次さん(48)は「この二カ月余り仕事も生活も犠牲にして監視を続けている。心も体もくたくただ」と憔悴(しょうすい)した表情で話す。

 二〇〇七年七月の着工から、反対住民や支援団体は二十四時間体制の座り込みをしてきた。作業は断続的かつ小規模で行われ、これほどの強行はなかったという。

 そもそもの発端は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設と同じく、一九九六年のSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意にある。七千八百ヘクタールの北部訓練場の半分、約四千ヘクタールが日本に返還されることになったが、現在の二十二カ所のヘリパッドのうち、返還部分にある七カ所の移設が返還条件とされた。

 高江地区ではこれまで二度、ヘリパッド移設への反対決議がされた。住民に温度差はあるが、決議は撤回されていない。
もともと北部訓練場は米海兵隊が五七年からジャングル戦闘の訓練場として使用。ヘリで人や物資を運ぶ訓練などが行われ、現在もヘリが民家の上空を飛び交う。新たに予定されるヘリパッドには、民家まで約四百メートルというところもある。

 「半分を返すといえば聞こえは良いが、負担軽減どころか基地機能強化にしかなっていない」と高江地区で喫茶店や民宿を営む安次嶺現達さん(52)は憤る。「逆に、広い場所で訓練していたのを、集落に近い狭い場所に密集させるのだから、事故の危険性が増す」

 幸い住民を巻き込んではいないが、訓練場内でヘリが墜落炎上した死亡事故も多数起きている。最近では、ヘリが夜間に超低空でホバリング(空中静止)し、テント小屋の支柱が強烈な風圧で折れる事件も起きた。

 むろん、騒音被害は深刻。「違反のはずだが、田畑で米兵がほふく前進をしたり、県道を行軍することも」(地元住民)。近くに住む日比野葉子さん(34)も「電柱のすぐ上くらいを低空飛行し、米兵の顔が見えた」。

 しかも、北部訓練場のある森林地帯は「やんばる(山原)」と呼ばれる地域で「自然生態系の宝庫」。国の天然記念物ヤンバルクイナやノグチゲラなどは世界でここしかいない希少な固有種だ。

 環境省のレッドデータブックにも百七十七種が記載される。「ヘリパッドは無障害物帯を入れて直径七十五メートルの森を伐採して砂利を敷く。進入路も造られ、悪影響は間違いない」と世界自然保護基金(WWF)ジャパン自然保護室の花輪伸一さんは指摘する。

 沖縄防衛局は「環境影響評価を実施して指針を作成した」とするが、米軍が使用するヘリの機種や航路などは公表していないため、ヘリパッドが使われた場合の環境影響は分からないままだ。

 結局、ヘリパッドは新たに大型で六カ所の建設が予定されるが、既存の施設ではダメなのか。

 琉球大の阿部小涼(こすず)准教授は「垂直離着陸機のオスプレイが離着陸するのに広い面積が必要だからと推測される」と言う。しかし、政府は「配備の可能性があるが、正式に米国から聞いていない」との見解を繰り返す。

 さらに阿部氏は「移設費用は日本の負担だが、政府は説明しない。いったん造られたら、どんな事態でも日本政府は責任を取らないという思いが住民の間にはある」。

 三人の子どもを育てる森岡尚子さん(38)は「何が、どこを飛ぶのか、騒音はどうなるのか。防衛局の住民説明会では何も具体的に話してもらえなかった」と困惑する。

 一方で沖縄防衛局は〇八年、「座り込みは工事妨害」として八歳の子どもを含む住民ら十五人を相手に那覇地裁に仮処分命令を申し立てた。今は反対住民のリーダー的存在の二人だけだが「地裁まで片道三時間。権力を使った住民への嫌がらせだ」と批判の声は多い。

 沖縄防衛局は当初、「ノグチゲラの繁殖期にあたる三月から六月までは工事をしない」と説明していた。しかし、三月以降も「重機を使う工事はしないということで、そのほかの工事をするかどうかは未定」と言葉を変えた。

 「ジュゴンの海」を埋め立てる普天間飛行場の辺野古移設は膠着(こうちゃく)状態だ。ともすれば全国から目が届きにくいやんばるの森だが、「世界自然遺産」に相当する森が傷められる事態に直面する。

 ではなぜ今、この時期なのか。地元選出の赤嶺政賢衆院議員(共産)は「菅政権は、最も親米政権にみえる。米国の言うなりにヘリパッドを建設して機嫌を取り、普天間をめぐる前政権での失敗を挽回し、基地の面積を減らすという意味で負担軽減ができたと思わせる実績づくりをしたいのかもしれない」とみる。

 二十八日夕。三月からの工事中断を期待する反対住民側と、続行の可能性を示唆する防衛局との間で話し合いは決裂した。支援者の一人、沖縄平和運動センターの山城博治事務局長はこう語気を強めた。「住民の方々が疲労困憊(こんぱい)しているので、なんとかしたかった。米国側に立って住民をいじめるとは、どこの国の政府なのか」

 <デスクメモ> やんばるの愛称はイタジイのもこもこの形から「ブロッコリーの森」。北部訓練場外の北西部には既設や計画の舗装林道が縦横に走る。天然木をチップ用に皆伐し、造林すればカネが落ち続ける。高率の補助金の仕組みや林道建設を支えるのは私たちの税金だ。地球遺産の破壊にもっと目を向けたい。 (呂)

(C)2011,東京新聞


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Posted by 高江イイトコ at 20:50│Comments(1)メディア掲載
この記事へのコメント
中日新聞でも今朝(3月4日付け)特報欄で大きく取り上げられました。記事の内容は東京新聞と同系列の新聞社なのでほぼ同じです。少しずつ、広がっていますね。
Posted by 森下ともみ at 2011年03月04日 09:52
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